涼太side ページ39
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しばらく深呼吸しながら机に伏せていると、楽になってきた
先生｢少し横になる？｣
｢大丈夫です...｣
先生｢朝から体調悪かったりした？｣
ふるふると小さく首を振ると、先生が念の為と体温計を渡してきて、素直に挟む
PiPiPi...
先生｢うん、熱は無いね｣
熱もないし、体調悪いとこもないし、仮病だって思われるんじゃないかとドキドキしてきた
｢あの...｣
先生｢大丈夫大丈夫、苦しくなるからゆっくりね｣
背中を撫でられて、また自分の息が上がっていたことに気づく
｢教室に入れなくてっ...｣
先生｢...そっか。保健室までこれてよかった｣
｢なんで...｣
先生｢そういう時もあるわよ。大丈夫。でも、なにか辛いことがあるなら良かったら話してね？｣
優しく言って貰えて少しほっとした
いじめかと言われればそうでは無いかもしれないし簡単には話せないけど...
先生｢体調不良で保健室にいられるのは2時間までなんだけど...どうする？｣
｢っ...｣
先生｢早退の連絡しようか？｣
｢みんな忙しいし、迷惑かけるので...｣
確かに早退したら少しは気持ちも落ち着くけど、過保護な兄弟のことだから絶対に心配かける
それにクラスに馴染めないだなんて高校生にもなって恥ずかしい
先生｢まだ時間はあるからどうするか考えようか。先生とお話しよう｣
口を噤んだ俺を見兼ねて、先生は暖かいお茶を入れて、向き合って座った
話って何を話すんだろう...
どうしたの？なんて聞かれても上手く答えられないし...
先生｢緊張しなくていいよ。言いにくいことは話さなくても大丈夫だし、秘密なら守るから安心して？｣
正直学校の先生の秘密を守るは信用出来ないけど...
それでも、母が生きていれば同い年ぐらいであろうフレンドリーで優しい保健室の先生に安心してるのも事実
少し話してみてもいいのかな...
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作者名：きゅん
| 作成日時：2024年1月1日 22時
