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涼太side ページ38




教室から出て、つい保健室まで来てしまった


扉を開けるのに勇気が出なくて躊躇するけど、授業開始のチャイムはさっきなってしまったし、もう後戻り出来ない


「っ...失礼します」


先生「はーい。あれ?どうしたの?」


「えっと...」


つい来てしまったけど、頭が痛いとか熱っぽいとか、そんな不調はない


教室に居たくないってだけで逃げてきてしまっただけ...


急に自分の居場所はないように感じて苦しくなる


「はぁ...はぁっ...ヒュッ...っ」


先生「大丈夫?とりあえず中に入りなさい」


言い訳が思いつかなくて焦ってたら喉がひゅっと閉まった感じ


すぐに息が苦しくなって、何とか保健室に入ると、入口でしゃがみこんでしまった


先生「大丈夫大丈夫、ちょっと落ち着いて深呼吸しようね〜」


「はぁ...ひっ...っ...くるしっ...」



先生「一緒に深呼吸して?すぅー...はぁー」


「っ...はぁ...」


先生も横にしゃがんで背中をなでてくれて、何度か頑張って深呼吸すると息がしやすくなってきた


先生「落ち着いたかな?ソファーまで移動しよっか」


手を引かれて、ソファーに座る


先生「過呼吸は初めて?体調悪かった?」


「かこきゅう...」


先生「さっき苦しくなったでしょ?」


聞いたことはあったけどまさか自分がなるなんて


生まれてずっと健康体だった俺には無縁だと思ってた


先生「まだちょっとしんどいでしょ。ゆっくり深呼吸してなさい。特に吐くほうを意識してね」


そう言って先生はパソコンに向き合う


確かに体が少しだるくて、そのまま机に突っ伏した



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作者名:きゅん | 作成日時:2024年1月1日 22時

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