僕でいること (ページ37)

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涼太side ページ37

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翌朝、家を出る前にマスクをつけてみた

理由は顔が隠せた方が安心するから

亮｢あれ、涼太マスクしてくの？｣

｢うん｣

翔｢体調悪いの？｣

｢違うよ、予防｣

怪訝な顔をしてる2人たけど、本当に体調が悪いわけじゃないもん

辰｢まぁ、どっか辛かったらちゃんと誰かに...｣

｢大丈夫だって。行ってきます｣

心配する家族をよそに家を出て、翔太も必要以上に聞いてくことは無かった

まぁ、もうすぐ夏っていう時期にマスクし始めるのは確かに変だよね

それでも、教室にいるとき顔が隠れてるのは大きな安心材料だった

「なんでマスクしてんだろ？」

「陰キャの象徴的な？笑」

「暗い感じがさらに引き立つな〜」

もはやいじりやノリで絡んでくることはなく、聞こえてくる悪口

「深澤くんってさ...なんか変じゃない？」

「確かに、絡みづらいし...男子同士であれじゃ...ねぇ？」

男子から言われることはあっても、女子は普通に接してくれていたのに、気づけば距離ができていた

そりゃそうか、嫌われ者で気持ち悪いって言われてる人に関わりたくないよね

そう思えば思うほど苦しくなってきて、休み時間なのをいいことに教室から出てしまった

保健室...行ってもいいかな

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