僕でいること (ページ36)

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涼太side ページ36

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宿題も終わって、しばらく3人と話していれば夕飯の時間

食卓には沢山おかずが並んでいて

美味しそうなんだけど...なんだか食欲無いなぁ

幸い大人数だから、大皿から自分でお皿に取って食べるし、誤魔化せそう

バレないように上手く食べてるつもりだった

翔｢涼太、あんま食べてないでしょ｣

亮｢苦手なものあった？大丈夫？｣

｢んーん、そんなことないよ。ちゃんと食べてるって｣

翔｢いや、食べてない｣

翔太にじっと見つめられると、嘘が見破られそうで目をそらす

辰｢お腹いっぱいなら無理しなくていいよ｣

｢うん、ありがとう｣

もう諦めて残っている分だけ食べよう

目の前の料理を食べきって、ごちそうさまと呟けば、すぐさま体温計を持ってくる辰にぃ

｢そんな毎回計らなくたって大丈夫だよ...｣

大｢まぁまぁ、心配してるんだから言うこと聞いてあげて。なんともなかったらそれでいいんだし｣

大ちゃんになだめられて、まぁ食欲無いぐらいで体調は悪くないし、素直に体温計を挟む

｢はい、36.7℃なんともないよ｣

体温計を見せれば、少しほっとした様子

照｢熱以外は？頭痛いとかない？｣

｢うん、ちょっと食欲なかっただけ。...お風呂入ってくるね｣

兄弟のなんとも言えない視線に耐えられなくなって、リビングを出た

準備してお風呂に入れば、鏡に映る自分の顔はなんだかやつれているように見える

頭の中にはクラスメイトから言われた｢キモい｣という言葉が浮かんで

俺は"キモい"の対象なんだ...

そう思うと全部が醜く見えて苦しくなった

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