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涼太side ページ31




午後から教室には行けなかった金曜日


その日以来の学校で、保健室から出たのは放課後だったからクラスメイトの反応が怖くて


モヤモヤ考え事をしていたらぼーっとしていたらしく辰にぃに心配された


それに巻き込まれた翔太には申し訳ないなと思いつつ歩く通学路


翔「涼太、電車とかバス、体調悪いなら座りなよ?」


「もう大丈夫だよ、ありがとう」


心配する翔太をよそに、難なく学校に到着


やっぱり土日ゆっくり休めたし、体調は問題ない


熱でも出れば学校を休めたのにな...なんて思考を振り払うように足を進めて


翔太と別れて教室へ


「...おはよう」


「おー、おはよう。体調大丈夫か?」


「うん、大丈夫」


「なぁ、体調本当に悪かったわけ?」


俺の席の近くで集まって話していたクラスメイトが、近寄って来た


ドキッと胸が跳ねる


大丈夫、仮病じゃないもん...嘘じゃない


「ちょっと貧血で具合悪かったの」


「ふーん、南校舎歩いてったから間に合わなくて諦めてサボりかと思った 笑」


クスクスと笑われて、ハッと思い出した


体調が悪くて忘れてたけど、元はと言えばそれが原因...


「嘘はやめてよね。俺困ったんだから」


ノリよく優しく言ってみた


「だって、涼太の反応おもしれぇし 笑」


「それな〜」


反省する様子もなくて、まだまだこれが続くのかと思ったら気が遠くなる気がする


「って言うかさ、俺翔太に抱きついてんの見たんだけど」


「は?まじ?ウケる。兄弟愛?そっち系?」


「ちょ、違うよ。具合悪くて支えてもらってただけで...」


そんな否定の声は届いていなくて、ただただネタにされて笑われてるだけ


もう、なんで笑われなきゃいけないの...


自分の中では、いじられキャラって言葉では済ませられなくて、辛くなった



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作者名:きゅん | 作成日時:2024年1月1日 22時

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