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涼太side ページ21




先生「涼太くん、一時間経ったけどどうかな?」


「ん...大丈夫です」


気づいたら眠れていたようで、寝起きならではのふわふわした感覚はあるけど目眩は治まってる


でも、今から戻ればクラスメイトに仮病だとかズル休みだとか言われるに決まってる


教室に戻りたくない...


でも何ともないのに保健室に居座る理由もないし...


先生「...あと1時間で学校終わりだし、もう1時間休んでく?」


「え...」


先生「たまにはいいわよ!休むのも大切よ」


にっこり笑う先生につられるようにこくりと頷いた


ベッドから出ると、ソファーに座るように促されて、暖かい紅茶を入れてくれた


先生「少しお話しようか」


「はい...」


先生「そんなにかしこまらないで。...貧血になったのは初めてだった?」


「えっと...寝不足とか体調が悪い時はふわふわすることもあるけど...」


先生「座り込んじゃうほど酷いのは初めてかな?」


頷くと、先生は少し悩むような顔


先生「続くようならご家族に相談するのよ?」


家族に相談なんてしたら、過保護なお兄ちゃん達のことだからうるさそうだなぁ


先生「学校は楽しい?クラスはどう?」


体調の話が終わると、今度は学校の話


先生は世間話のつもりかもしれないけど、俺にはあまり触れてほしくないところ


「はい。翔太と離れちゃったけど、クラスの子と話したりするし...」


その回答に先生はうんうんと頷いた


しばらく先生とたわいもない話をしていると、紅茶のおかげなのか、ふわふわとした眠気


先生「眠そうね。貧血って眠気もでるし、起こすからもう少し寝てなさい」


そう言って、そのままにしてあったベッドをまた借りることにした


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作者名:きゅん | 作成日時:2024年1月1日 22時

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