僕でいること (ページ16)

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翔太side ページ16

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｢転けたって...どこ怪我した？見せて｣

涼｢いやだ｣

｢はぁ！？｣

涼｢ここだと邪魔になるでしょ？平気だから｣

言いくるめられて、口を噤むしかない

結局、電車やバスでも座ることなく帰宅して

｢ほら、家着いたから見せて｣

涼｢大丈夫だから｣

｢だめ！ちゃんと消毒とかしてあるわけ？｣

蓮｢どうした？喧嘩？｣

｢あ、蓮くん！ちょっと涼太おさえてて！｣

玄関で揉めてたら、帰ってきていた蓮くんが自分の部屋から降りてきた

涼｢ちょ、ちょっと｣

何も知らない蓮くんにガッチリ掴まれた涼太はバタバタしているものの、力は叶わないらしい

｢裾まくるよ？...うわ、やべぇじゃん｣

どっちか分からないから、両側のズボンの裾を捲ると、赤くなってる両膝

左はかすり傷程度だけど、右側は小さい絆創膏が2枚重ねて貼られてて、そこからさらに血が滲んでいる

蓮｢うわ、これどうしたの？｣

｢転けたらしい｣

蓮｢痛そう...もっと大きい絆創膏はってもらえなかったの？｣

涼｢ん...｣

煮え切らない返事に、蓮くんと顔を見合わせる

｢保健室行った？｣

少しキツめに聞けば、フルフルと首を振った

蓮｢とりあえず傷口綺麗にしよっか。立てる？｣

蓮くんが涼太に手を貸してくれたから、俺は涼太の荷物を持ってリビングへ向かった

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