僕でいること (ページ12)

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涼太side ページ12

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翔太が風邪をひいた日、クラスメイトに上手く話を返せなかったあの日からクラスでずいぶん浮いてしまっている気がする

例えば、話しかけられて答えたのに興味無さそうな返事をされたり、プリントが回ってこなかったり

更には、この前ので下系のネタが苦手だと踏んだのか、そういう話題を振られたり、変に体を触られたり

最初から関わられないように、じっとしていた時の方がマシだったのかな...

いじめの域までは全く行ってない、いわゆるいじりってやつで

いじられキャラが定着しつつある

でも、みんな悪気が無さそうだし、本気で嫌だっていったら空気が悪くなりそうで言えない

だから、どうしたらいいのか分からず笑って耐えるだけしかできない

「筆箱貸して〜」

｢何か忘れたの？｣

「いや、ちょっとね...」

｢...なに？｣

「よし、出来た！どう？」

｢...へ？｣

「我ながらいい出来！どう？見てみて〜」

「うわ、ウケる！めっちゃいいじゃん！」

急に筆箱を取られて、返されるとそこには油性ペンでの落書き

それも、人に見せられるような内容じゃない

「なんだよ、ノリ悪いなぁ〜...」

｢あ、いや...面白くって...！｣

無理やり笑顔を作って返事をすれば、もっと盛り上がるクラスメイト

こんな筆箱家族に見せられない...

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