佐久間さんちは今日も幸せ3

3 ページ28

大「りょーちゃん、ただーいまー！」


亮「おかえりなさい、大介。仕事帰りなのに蓮のお迎え、ありがとね」


蓮「ただいまー！ラウは大丈夫？熱は下がった？！」


靴を脱ぎ捨てるようにして玄関に上がった僕は、真っ先にラウールのことを尋ねた。


学校でもずっとそのことばかりが気になってて、授業中もちっとも集中出来なかった。


亮「おかえり、蓮。ラウならお薬を飲んで今は眠ってるよ」


大「午前中に病院行ったんだよね。やっぱりインフルエンザだったの？」


亮「うん…。熱がすごく高かったから、多分そうだろうなぁとは思ったけど」


大「そっかぁ…薬が効くまでは苦しいだろうね。可哀想だけど、しばらくは安静にしてないと」


蓮「亮ちゃん。ラウのこと少しだけ見てきてもいい？」


部屋の中には入れなくても、ドアの前で寝てるところを覗いたらダメかな？と思って、聞いてみる。


朝から1度も顔を見てないから、どうにも落ち着かない。


亮「うーん…ごめんね、蓮。今は近付いたら駄目なんだ。もし家族にうつったら大変だからね。もう少し良くなるまで待ってね？」


蓮「.......うん」


大「ほら、そんな顔しないの！3日くらいの我慢だから。病気が治ったらいっぱいラウと遊んであげよ？」


さっくんが戯けたようににぱっと笑うから、釣られて僕も少しだけ笑った。


熱が下がってる元気になったら、ラウのしたいこと何でも聞いて、いっぱいいっぱい遊んであげよう。


あの明るい笑い声が家の中に聞こえないのは寂しいから、早く良くなるといいな。

＊全快！→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す