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それから1週間は常連客が代わる代わる店に顔を出しに来た。
みんなお父さんから連絡をもらって、詳細を知っていた。
改めて彼のコミュニケーション能力の高さを思い知らされた。
「そろそろ閉めようかな。」
客足が途切れて閉店準備をしようとしたらポケットの中のスマホが震えた。
それを確認するためにポケットに手を突っ込んだところで店のドアが開いた。
「いらっしゃいま、せ…。」
コツ、コツ、とブーツの踵を鳴らしてやってくる1人の男性。
レザージャケットを身にまとい、深く被ったオシャレなハットとマスクで顔はよく見えない。
だけど私の声を聞いて足を止めた。
「…あれ?」
「…?」
「ここって、淳さんのお店…ですよね?」
触れ合った視線、ハスキーなのに品のある声。
よく知った彼と一致して心臓が高鳴った。
「父からは何も聞いてないですか?」
まだ本物かわからない。
平然を装って彼と会話を進めた。
「えっ!?淳さんの娘さん!?」
「はい。…Aと言います。」
「そうでしたか。…あの、まだ大丈夫ですかね?」
「もちろんです。どうぞおかけください。」
おしぼりを準備して彼を振り返る。
ハットを脱ぎ、マスクを外す仕草にもただならぬ色気。
ゴクリと生唾を呑んだ。
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涼-suzu-(プロフ) - 蓮和さん» ありがとうございます。みやだてくんはやっぱりバブめですよね。笑 共感していただける方がいて嬉しいです。次回もよろしくお願い致します(՞ ܸ. .ܸ՞)" (4月2日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - 完結おめでとうございます!垢は違いますが毎度コメントさせていただいてますバケモノです。素敵な作品をありがとうございました!!宮舘さんとの恋ってやっぱりいいですよね(?)私も宮舘さんは結構バブい域にいると思ってますw 第8弾も楽しみです! (4月1日 21時) (レス) @page45 id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年3月25日 17時