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「洗い物手伝いますよ。」
「そんな、座っててください。」
「手伝いたいんです。」
「…じゃあ、お願いします。」
彼とキッチンで横に並ぶのはなんだか不思議な感覚だ。
「淳さん、優しい顔してる。」
「そうですね。」
ベランダで煙草を吸い終わったのに戻ってこないのはお母さんと電話してるから。
おそらく、私が一緒に働きたいと言い出したことを報告しているのだろう。
「本当に奥様のことを愛してらっしゃるんですね。」
「同じように母もまだ父を想ってます。」
「素敵なご夫婦だ。」
「私の憧れです。いつか自分も相手とこんな風になりたい。」
「…。」
「まあ、まだその相手はいませんけど…。」
苦笑いで手元に視線を戻した。
「それは俺じゃ務まりませんか?」
「…、へ?」
「Aさんを、好きになってしまいました。」
思考停止して彼を見上げたままポカンとしていたら、彼が蛇口を捻って水を止める。
「ちょ、ちょっ、ちょっと待ってください。」
「いくらでも待ちます。」
「私を好きになるタイミング…ありましたか?」
特に彼にアプローチはしていない。
ただお店に来てくれた時になんでもない話をしたり、なんでもなくない話をしたり。
本当にそれだけ。
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涼-suzu-(プロフ) - 蓮和さん» ありがとうございます。みやだてくんはやっぱりバブめですよね。笑 共感していただける方がいて嬉しいです。次回もよろしくお願い致します(՞ ܸ. .ܸ՞)" (4月2日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - 完結おめでとうございます!垢は違いますが毎度コメントさせていただいてますバケモノです。素敵な作品をありがとうございました!!宮舘さんとの恋ってやっぱりいいですよね(?)私も宮舘さんは結構バブい域にいると思ってますw 第8弾も楽しみです! (4月1日 21時) (レス) @page45 id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年3月25日 17時