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目黒さんはあれから沢山テイクアウトしてくれて
満足そうに帰っていった
向「めめ、もっとファンになったみたいやな〜」
「嬉しい限りです」
向「毎日来そうやな〜笑」
「えーそんなことないでしょ〜」
他愛もない会話をしていたら涼太くんも参加してきた
宮「でも、本当にAちゃんが作るスイーツにはファンがしっかりついちゃってるよね」
「それなら、涼太くんの料理にもじゃない??」
宮「お互いいい感じにファンついたね」
向「俺もなーついてきてん!ファン!!」
そう、お店の隅っこに小さくフォトスタジオを作り
康二くんが思うままにお客さんに、声掛けをして
写真を撮ったり、風景の写真を飾ったりしていたら
お客さん側から撮影の依頼が来るようになったらしい
向「それもこれもだてさんのおかげや!!」
「ありがとうございます!!」
2人で涼太くんに向かって手を合わせて拝むようにする
宮「やめて?恥ずかしいから笑」
「涼太くん居なかったら頑張れなかった」
向「ほんまや!俺は諦めてたかもしれんなぁ」
「「ありがとう!!!」」
2人で感謝を言うと照れたように笑う涼太くん
そんなふうに話していると
カランカランとお店のドアが開いてお客さんが入ってきた
「いらっしゃいま、せー…」
向「いらっしゃい!!」
宮「いらっしゃい……Aちゃん、裏の片付けお願い」
翔「よ、久しぶり」
宮「どうして来たの、来ないでって言ってたよね」
翔「どうしても…会って話がしたくて」
宮「だめだよ、帰って」
翔「お願い」
宮「…だめ」
翔「何でだよ」
宮「全部知ってるからね」
翔「!」
宮「だからダメだって言ってるの自覚持ちな?」
翔「…わかってるよ、でも忘れられないんだよ」
宮「翔太の一時的な感情でうちのスタッフ傷つけないで」
向「…翔太くん、それは俺からもお願いやな」
翔「…最後にするから…少しでいいから話したい」
宮「何を話すの?」
翔「楽しかったって言いたい」
宮「俺から伝えておくから」
翔「俺が自分から言いたいの…じゃブロックされてるかもだけどメッセージ送るから見てって言っといて」
宮「…気が向いたらね」
翔「とりあえず、このケーキとチョコ買う」
宮「…ありがとう」
こんな会話がされてたのなんて知る由もなく
キッチンの片付けをして、明日作るスイーツの
下準備をしていたら2人が戻ってきた
宮「もう帰ったから大丈夫だよ」
「ごめんね、涼太くん」
向「なぁ、」
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作者名:aira | 作成日時:2024年3月8日 15時